ラーメン屋として生きると決めた人生。
麺道 麒麟児の歩みから学ぶ、続けるための覚悟。

特別対談|麺道 麒麟児 × 信州酒井製麺

酒井博正

信州酒井製麺代表取締役社長

博仁

麺道 麒麟児グループオーナー

長野を代表するラーメン店「麺道 麒麟児」グループオーナー・星 博仁氏。
その一杯は、多くのラーメンファンだけでなく、全国のラーメン店主からも注目を集めています。

本対談では、麺道 麒麟児と信州酒井製麺が、麺づくりや店舗運営について率直に語り合いました。
現場の視点から見た麺の役割や、酒井製麺との関係性についてお話しいただいています。

麺道 麒麟児の起源について

スタートは、栃木の方でラーメン屋さんをやっていたんですけど(麒麟児を)実際オープンしたのは東日本大震災の二日後。そういうご時世で物も入んないし、手に入る食材で とりあえずオープンして。知名度がゼロなもんで、とんでもない売り上げ(笑)

酒井

(笑)

グランドオープンのときにチラシを撒いて。2日間100食ずつ無料。強制的にやっぱり知ってもらう。

酒井

なるほど。

そこから、ある程度順調になったのかなとは思う。それから一回も味は変えてないんですけど、プレオープンから。まぁ“味作り”やり過ぎないっていうことですよね。いっぱいの材料を入れれば入れるほど、自分的にはブレてく。
できるだけやっぱりシンプルにしてるんで。使わない食材をもう決めてて。
・背脂使わない
・ニンニク使わない
・生姜使わない
今は限定とかで使いますけど。結局色んなラーメンを作れるっちゃ作れるんですけど、どれを一番売っていきたいかが分からない、器用貧乏になっちゃうんですよね。

だからまあ自分的にはもう、制限をかけると。
使用食材を禁止するっていうことですよね。

酒井

なるほどねぇ。

麒麟児で出す味は、今「割烹系」とか「始祖」とか言われてますけど。麒麟児やる前は燕三条系って言って背脂系。

酒井

背脂系。

やっぱり好き嫌いがあって。ただ中毒性は強くて、年数を重ねるとファンが増えていって軌道に乗ってくというパターンもあるんですけど。残が出るのがすごくて。その辺がすごく嫌で。

酒井

最後まで(スープを)飲み干せる、中々ね、そういうタイプではないですもんね。

それがまぁ、麺道 麒麟児の起源で。当時飲んでた缶ビールの銘柄が麒麟グリーンラベル。
グリーンラベルって「淡麗」じゃないですか?

酒井

そうか“淡麗” なるほど!!

当時無かったんですよね。東北地方とか地方に行けば「白河ラーメン」とか「喜多方ラーメン」とか。
そういうのがあるので元々。その辺を再構築という感じなんですけど。
年数重ねていくと、もう今は新店さんもみんな“あっさり系”ですし。

酒井

そうですね。

俺的には 励まされるっちゃ励まされるんですよ。まだまだいけるんだなって。必ずこう、ラーメン業界ってトレンドがあるんで。そういった中ずっとそういう流れが続いていってくれたお陰が、今でもあるのかな。
まぁ平坦な道なんかないですよ。大変でした。

人気店ならではの苦労。今後の展開について

人気店なのかどうかは わからないですよね。自分はラーメンしかできないし。ラーメン屋さんしかやりたくない。やりたい仕事で、ちゃんと飯が食っていけて、で 尚且つ色んなタイトルとか取ったっていうのは、幸せなことだなと思います。

酒井

もう星さん、食に関するタイトルは、ほぼ制覇されていますもんね。

やっぱりラーメン屋さんやってて、憧れた世代だったんですよね。それも別に今衰えてないんで。そういうのを大切にやっていきたいなと思います。ある程度行ったら、後継者に麒麟児はやってもらって、俺はまた小さい店の方でやりたい。

弟子の育成と活躍について

あまり教えることはないんですけど。ただ、まぁ「生活のために働きに来ている人」には教えないし。ラーメンが好きで、開業したら成功しそうな人は勧めるし。成功しなそうな人は勧めないかな。誰でも最初素人なわけですから。

酒井

よくね、星さん「そこからはもうあと“センス”だから」ってね。

1回地獄見た人じゃないと成功しないですね。「あのときに戻りたくない」っていう、そういう執念。
「絶対成功するんだ!!」っていう執念ですよね。そうしないと、やり遂げられないものもあると思うし(笑)ただ俺が、まぁ自分で研究してきたことをすぐ“答え”として出してあげる。その子にとっては時間短縮になるので。

信州酒井製麺との出会い

酒井

コロナ始まったくらいのタイミングに声かけていただいたんですよね、星さんに。

そうです。今まで自家製麺やってて、営業もそうですけど製麺にかかる作業っていう、限界をやっぱり感じるのと、あとコロナになって、通販とか麺製造業の許可がないと(通販できない)、ちゃんと守んないといけないっていうとこですよね。関西の方でも有名な製麺屋さんあるし、東京もあるけど、結局、物流頼りになっちゃうんで。
そこで酒井製麺の社長にご相談して、麺を作っていただいたと。

酒井

びっくりしました!お電話いただいたときは本当に。ちょうどね、世の中動けないというタイミングで。
飲食店もそうですし、我々製麺業もそうだけど。「これからどうしたらいいか?」っていうので、色々考えている中で、声をかけていただいて…

そうですね。業者さんあっての、うちら飲食店であって、お客さんあっての飲食店でもあるというか。
自分たちが取りに行くとか、自分が製粉しないと材料を確保できないとかってなっちゃうと、うちの方も、もう何もできなくなっちゃうわけですよ。コロナ真っ只中のときは、やっぱり未来見えなかったですよね。だから、なんでもやりましたね。テイクアウトもしたし、通販したり。

酒井

ちょうどそのタイミングでね、ご一緒させていただいて。そこからですもんね。
「まさか・・・!?」っていうのが、本当の本心でしたよね。
麒麟児さんはね、自家製麺っていうのを僕らも存じ上げていたので。

無茶振りも色々したと思うんですけど。

酒井

いやいや、色々勉強させていただいて。やっぱり麒麟児さんぐらいの数こなすには、なかなか自家製麺ではキツイ部分があるかもしれないですね。

そういう部分で、やっぱり 労働人口も減ってくんで。製造に関わるスタッフを営業の方に回さないと、お店が開けられなくなる状態になる。だから酒井製麺さんにお願いすることによって、長野県にどれだけ出せるかなっていうね。自分個人だと無理だし、タッグを組まないとできない。

酒井社長の印象

やっぱり誠実であるということ。心配なのはやっぱり、パンクしちゃうかもしれない(笑)

酒井

(笑)

だって、自分がもし営業しながら色々やったとしたら、絶対パンクするなっていう自信があるんで(笑)

店舗展開について

そうですね、順調で。ありがたい限りです。うちから出ていった弟子は、みんな繁盛しているみたいで。全部酒井製麺さんの、、(笑)

酒井

いやいや、本当に皆さんありがたいです(笑)

誠実さがやっぱり麺に出てる感じしますよね。
なんとなく工業製品的な麺じゃないんですよね。
手作り感がしっかりある。自家製に近い。
優しさみたいなものが、やっぱりあるので。

酒井

そこはね、うちも残しておきたいなってところで。
もっと機械化はできるんでしょうけど、やっぱりそのアナログさというか、肌感のところの…
AIのこの時代、もっと機械化はできるんでしょうけど、ちょっとやっぱその辺の部分を残しておきたいのは、残しておきたいっていう。

ましてや長野なんで、良いと思うんですよね。

仕事のパートナーシップについて

自分は麺の知識というか、粉の知識とかあるので。そういう部分で話は多分早いと思うんですけど、センスかな。

酒井

星さんとやり取りさせていただいている中でも、一番感じるのは、星さんは本当に、すごく研究と勉強されているなというのが感じていて、アンテナの張り方が全然違うなって。情報の取り方だとか熱量、そこがやっぱ違いますよね。
ちょっと今までお付き合いしたオーナーさんには無かった、限定とかでね、新しく麺作るときも「こんな感じ」って言われたときに、私も食べたこと無かったりするやつは、実際にそこに行って食べたりしていて…こっちもだから本当に真剣に勉強させてもらっていますし。

麺作りで苦労した点

酒井

星さんが作られたレシピを引き継いで、うちはやらせていただいたので。お客さんに「変わった」って言われないところが、やっぱり一番プレッシャーというか。
そこが本当に、やりがいでもあるんですけどね。

全然、問題ないです。

酒井製麺を選び続ける理由

酒井

もう7年くらい経ちますかね…

そうですね。(酒井製麺に依頼して)やっぱり間違いないと思います。何も心配してないです。
去年もそうですけど、今年オープンされたお店、相当納品されているんで(笑)
それだけやっぱり、プロに認められる製麺屋。
感謝しかないですよね。
うちもやっぱり店舗展開している部分で、ある一定のクオリティが担保できる安心できる方なので。
やっぱり自分は職人なんで。不安になっちゃうと、それが全部ボロボロに崩れてく。
そういうの全く何も気にしたくない。安心してお任せする、信用ですよね。
ラーメン作りそのものに集中できるということです。
あとは、地域密着。歴史っていうのがあるじゃないですか?
酒井製麺さんも相当な長い歴史があるので、それを後世にどんどん伝えてくために良い製麺屋さんの胸を借りて、うちは使わせて頂いております。

製麺パートナーを探している方に一言

しっかりとしたビジョンがあるなら、絶対力になってくれるので、しっかり相談して「おいしい麺」作ってもらってください(笑)よろしお願いします!

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